C病名の治療
C病名の治療と言われて最初に思い浮かぶのは、充形、修形ではないでしょうか。
では、充形、修形の正しい名称をご存知でしょうか。
充形は「う蝕歯即時充填形成」、修形は「う蝕歯インレー修復形成」です。
どちらもう蝕歯に対する処置ということがわかりますね。
さらに、それぞれがどのような時に算定できるのかお判りでしょうか。
充形は、1日で除去、う蝕処置、浸麻、歯髄保護処置、形成、充填をした場合。
修形は、1日で除去、う蝕処置、浸麻、歯髄保護処置、形成、印象までをした場合。
除去、浸麻、歯髄保護処置はやった時にだけ算定しますから、共通する処置は「う蝕処置」ですね。
つまり、C病名は「う蝕処置」がメインの処置になるわけです。
これを踏まえて、C病名で算定できる処置はどんなものがあるでしょう。
・う蝕処置(1歯1回ごと)
・除去
・浸麻
・歯髄保護処置(1歯1回)
・形成(Kp、充形、修形、生Pz)
・印象(Imp)
・咬合採得(BT)
・充填(単・複)
・充填材料(単・複)
・インレー(単・複)
・シーラント(初期う蝕小窩裂溝填塞処置)
・サホ塗布(う蝕薬物塗布処置)
大体これくらいになります。
そしてこれを算定するには保険のルールがあります。
・う蝕処置、除去、浸麻、歯髄保護処置は同時に算定できる。
・う蝕処置とKp、充填、修形、生Pzは同時に算定できない。
・Kpと歯髄保護処置は同時に算定できる。
これを算定できるパターンに分けてみると・・・
う蝕処置と形成を2日に分ける場合
1日目
①う蝕処置
②う蝕処置、除去
③う蝕処置、浸麻
④う蝕処置、歯髄保護処置
⑤う蝕処置、除去、浸麻
⑥う蝕処置、浸麻、歯髄保護処置
⑦う蝕処置、除去、浸麻、歯髄保護処置
2日目(次のいずれか)
①Kp、充填、充填材料
②Kp、印象、咬合採得(3日目インレー装着)
③生Pz、印象、咬合採得(3日目補綴装着)
う蝕処置と形成を1日でする場合
①充形(う蝕処置、除去、浸麻、歯髄保護処置、形成)、充填、充填材料
②修形(う蝕処置、除去、浸麻、歯髄保護処置、形成)、印象、咬合材得
→2日目インレー装着
このように、う蝕処置と形成をいつにするかで処置のパターンが決まります。
このほかにシーラントやサホライド塗布が算定できるが、サホライド塗布は乳歯、シーラントは幼若永久歯に対する処置ということに注意が必要です。
どちらも1回限りとの記載はありませんので、処置後に期間がある程度開けば再度算定できそうです。
シーラント、サホライド塗布後のう蝕処置や充形、修形も期間が開けば算定できそうですが、う蝕歯にならないための処置ですから、常識的な判断が必要です。
次回は充形、修形後の再度の充形、修形の算定について書いてみます。
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